« 2017年9月 | トップページ | 2017年11月 »
晴れない。
毎日雨でまったく撮れない。
だから、という訳でもないのだが軍拡費用を平和利用にまわして(笑)、
「顕微鏡」を購入してみた。
これがまた難しい。何を買っていいのかぜんぜん解からないからだ。
カメラや望遠鏡なら経験もあるし、ある程度見かけや評判で判断できるが、
顕微鏡などという専門的な機器に対しては知識もないし一般人のインプレなども
存在しないのだ。
そして最大の問題、それは 「売ってない」 ということ。
メーカーとか代理店とかの営業が研究機関等に売り込み、数十台単位で納入、
とか言うような流通が普通らしいので、店頭で実物を見ながら店主のアドバイスを
もらって選定、購入という方法は取れないのだ。
しかし、よくよく探せばメーカー発表の諸元というかデータシート的な物はHPで見れる。
少ないながらも1台づつ販売する代理店もある。
そういう情報をもとに「何を買えばいいのか」を決める。
ある程度解かれば簡単(か?)
観るモノによって種類がある。生物顕微鏡とか実体顕微鏡とか。
そして最大の特徴は「研究用」というプロユース品と、通称「ステューデントモデル」
という学校の理科室とかにあるモデルの2種類しかない。
つまり「高いヤツ」と「安いヤツ」しか無い。中間は無い。
気分がいいほど割り切った世界だ。
そしてその性能はレンズが95%だ。ただ闇雲に性能を追求するわけではなくて、
使用目的に合致したパーツを組み合わせて使うのだ。
最近はニコンやオリンパス等の老舗に加えて、新しいメーカーの参入もあるようだ。
そういうメーカーはこういう閉鎖的な市場をよく解かっていて、こまかな情報をHPで
公開したりWebショップを展開したり、ユーザー目線で販売している。
そんなメーカーの一つ「レイマー」というブランドの製品を買った。
手持ちのCMOSカメラが使えるか、とか細かな規格まで記載してくれているのは
うれしい。
で、初めて撮ってみたのがコレ。
「ボルボックス」
まさに「小さな宇宙」である。
撮影機材、方法、処理過程、すべて惑星の撮影と「同じ」というのも笑える。
では、どうする?
こうできれば手っ取り早いのだがシーイングの影響が大でなかなか難しいので
結局ゆるく設定して使っているのが現状ではないのか。
常に元の位置まで補正されていればOKなのだが、これが難しい。
先の写真のように2時間とか3時間とか撮影を続けた比較明写真をみれば
過補正なのか負補正なのか一目瞭然なのだが、その場で、PHD2とかのグラフを
見ながら調整しても1回ごとの補正具合しか解からないようだ。
ちなみに自分の場合(例に上げた写真)は過補正になっているようだ。
毎回こうやって吟味しながら微調整していけば煮詰まっていくのかもしれない。
結局のところ1方向にのみズレる 1方向にのみ補正 というのがよくないと
思われるので(↑ のPHD2のグラフは見事に下方向にのみ補正が入ってますね)
極軸セッティング重要という単純な結論になってしまう。
まあ、補正が不要なほど高精度の赤道儀を使えばいいという話は置いといて。
ちょっと見方を変えて、赤道儀の精度について考えてみる。
たとえば極軸が合っていても芯が出ていなくて首を振りながら回転していたら
どうなのだろう?
回転に伴って星はあっちいったりこっちいったり。
ガイダーは常にあらゆる方向に補正するという図式。補正が追い付くなら
これが一番簡単な気がするのだが、、、。
以前、オートガイドで悩んでいた方が中華製の安い赤道儀に変えたら驚くほど
精度が上がったという話をHPで見かけた事もあるし。
(注 中華製赤道儀の精度は解からないのであくまで参考の話です。ひょっとしたら
日本製よりも精度が良くてうまくいくようになったのかもしれません。)
オマケの話。
M-genの説明書をよくよく読んでみたら興味深い説明が載っていた。
どこまで補正するかという説明。
なんだ、そういうが設定できるんじゃないか!
このMode 0 は中央点まで補正するらしいのでこれでいいのかな?
ハンチングを起こしやすいのでおススメではないとも書いてあるけど。
試してみたいけど晴れないね~。
結論がいまいちはっきりしないけど、とりあえず
「橋軸をキチっと合わせる」 電子極望導入してみるか~。
「補正量を少なくする(自分の場合)」
「M-genの設定を試してみる」
以上の3点が今後の課題。
とりあえず考察終了。
まずは奇跡の一枚(笑)
180秒露光×8枚分の比較明合成(スタックではありません)
トータル1440秒。24分。
個別に見れば失敗コマ無し。パーフェクトガイド!
ピッタリと重なっていて、全くと言っていいほどズレていません。
どうやら失敗のコマの流れた分だけズレていくような気がする(仮説)
ガイダーはどういう仕事をしているのか?
こういうイメージだったが実際は
こうだったり
こういう感じに補正しているのではないか?
青の円の中に入っていればOKとすればガイダーの仕事としては完璧なのだが。
ひょっとして、この青い円のイメージというのはアンカーを打ったような絶対位置では
なくて補正後、補正後で星像を基準として変更されるのではないのか?(仮説)
こんなイメージ。
これの繰り返しで少しずつズレてくるのではないのか?(仮説)
だとするとセッティング的な理由で1方向ににばかり補正が入る場合に大きく
ズレてくるのではないのか?
ちなみに自分の赤道儀は点検したところ、極軸望遠鏡が少々傾いていて
修正したばかり。
上のパーフェクト比較明写真はその直後に撮った物だったりする。
以前、電子極望が出始めたころ、「ガイドの精度が上がった」的な意見が結構
あったような気がする。
自分的には「どうせガイダーが補正するのだから、極軸なんて多少ズレてたって
関係ないだろ」と思っていたが、そうでもないような気がしてきた。
極軸が合っていないと1方向にズレる → ガイダーが1方向に補正 → 徐々にズレる
極軸が合っているとPモーションの分だけ星が行ったり来たりする
→ 2方向に補正する → 連続的にズレることは無い
という事ではないのか?
またまた続く。
撮影が終了したら次にやる事。
撮影済みのファイルをチェックする。
ダメなコマを除外する。
良いコマをスタックする、、、、、、、、今回はステライメージ数値化してみる。
↑の部分をよく見ると、各コマがすこしづつずれている事に気づく。
他の日の撮影分も見てみる。
こちらも同じだ。
ズレる事は別に不思議ではないが、少しずつずっとズレてきている。
確認の為、失敗のダメコマを含めたすべてのコマを比較明合成してみると、
流れている、というか「動いている」。
以前から薄々気が付いていたが、オートガイドなのに「少しずつズレていく」事がある。
短時間だとさほど問題にもならないが、ギリギリのフレーミングで2時間も3時間も
連続して撮っていると最初と最後ではかなりズレていて、対象がフレームから
はみ出しそうになることもある。
なぜ????
ガイダーが補正し続けるのであれば上の図の外周円がさらに大きくなって
星像が大きくなる、あるいは1方向だけに動けば流れて見えるだけの失敗コマが
ずっと続くハズではないのか?
そもそもこれだけズレているのに何のエラーも出ずにガイダーが動き続けている
のはなぜなのか?
説明の図を描くのが追い付かないため(笑) 続く。
「オートガイド」
天体写真を手動ガイドからはじめた化石のような自分にとっては夢のようなシステム。
復帰当初は短焦点のレンズが多く、スカイメモで充分だったがKowaのプロミナー500
を購入してから正確なガイドが必須となりオートガイドへの挑戦となったのだ。
以前、このブログでも書いたけどまずは手持ちのパーツを集めてPHDを導入。
しかし煮詰まらないうちにPHD2にバージョンアップ。
多くの方が経験されていると思うが、この「オートガイド」なかなかのクセ者で、
思うように動作してくれない。
期待以上にビシッと決まったかと思えば別な日は全然だったり、、、。
設定なのかバランスなのか、とにかく原因がはっきりしないので対策が打てない。
オートガイドが成功する、失敗するとはどういう事なのか?
失敗例を寄せ集めて考察してみた。
(今年はさっぱり晴れなくてヒマなのでじっくり考えてみたのだ)
まず、オートガイドの概念。
「赤道儀に同架したセンサーで星の動きを感知し、ズレた場合は赤道儀に
補正信号を送りズレを解消する」 といったところか。
イメージ的にはこんな感じかな
で、
こんなイメージ。
なので赤道儀が優秀でオートガイドの補正が作動しない場合は
逆にしょっちゅう補正する場合はこんな感じ。
僅かに星像がデカくなってしまうので「あ~、いい赤道儀欲しいな~」となる。
が、実際はちょっと違うような気がするんだけど。
失敗とはどういう事か?
単純にいえば星像が楕円もしくは線状に流れて写ったコマが失敗だ。
なぜ流れるのか?
補正が追い付かないのか? 過補正なのか?
長くなるのでとりあえず続く。
福島県田村市、あぶくま洞の隣にある星の村天文台。
すいません、まったく知りませんでした。
「へ~、こんなところに天文台があったんだ。」的な認識。
ここを会場に「スターライトフェスティバル」というお祭りが開催されるという情報があり
行ってみました。
当日は会津方面へ別件の用事があり、そちらが16:00ころ終わったので約50km
離れた会場へGO!
会場は予想の通り、超に更に超が付くようなマニアック機材が並ぶ。
個人のモノあり、メーカーのモノあり。
一見するだけで「病気」の度合いが解かってしまうほどの重病者ばかりだ。
なぜわかるかと言えば既に自分も重症化しているから(笑)
(注 マニアの世界で病気とか〇〇バカとか〇〇キチとかは最上級の敬称です)
「う~~ん、たとえばコレとコレを購入すれば機材に悩むことは無くなるかな?
200万ならいけるか?」などと根拠のない金銭感覚に陥ってしまう。危ない危ない。
昔々のこの手のイベントは自作の腕自慢大会的な要素が強く、精密小型なものが
多かったが、最近は車移動が当たり前なせいか大型機材が目立つ。
望遠鏡のメーカーなんて斜陽産業的なイメージがあったが、どうしてどうして、自作
なんて到底無理な製品がたくさん出てるじゃない。前途は明るいな~。
都合で1時間程度しか居られなかったけどSNS等でしか交流のなかった星仲間数人と実際にお会いすることもできてよかったです。
次は泊まりできたいな~。
望遠鏡の写真は病状を悪化させる恐れがあるので、あえて撮りませんでした(笑)
とっくに完成してとっくに実戦投入されていたFAN改造のシュミカセ C8 & C9.25。
効果を検証できる映像が撮れた。
タイミングが悪くてなかなか撮れなかったのだが先日、とある事情でずっと月を見ている
機会があったので撮ってみた。
まずいつもの手順。
架台を出す。すぐに鏡筒を載せる。
電源セット。コントローラーセット。極軸セッティング。PCセット。フィルターホイールセット。
カメラセット。
で、だいたい30分くらい。
導入。構図調整。露出等調整。ピント追い込み。 → 撮影(今回は月)
これでだいたい1時間かかるので既にトータル90分外気にさらしている事になる。
ここからの映像
月の拡大映像を見ながらファンのスイッチをON OFFしています。
映像開始時、まだミラーが熱を持っているのか、ユラユラと像が揺れるところから
始まるが、ONと同時に揺らぎ減少。OFFにすると再び像が溶けていく。
この繰り返し。
初めに書いたようにセッティングから撮影開始まではおよそ30分かかるので
一般的にいう気温順応タイムはこの30分。(ファン回しながらね)
その後は映像のようにほぼ実用レベルまで筒内気流が減少するので
実質的にはいつも順応時間無しで撮影しています。
惑星撮影ではこの2倍以上の倍率にもかかわらず問題なく撮影できています。
という訳で 改造記事はこれにて完結。
最近のコメント