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2019年5月25日 (土)

天体写真撮影用の最適パソコンとは? (月、惑星編)

前回の (星野編) に続いて「月、惑星編」です。

たしか2016年くらいだったかな~?
「木星や土星を撮ってみたい」と思い立ってセンサーの
小さなCMOSカメラを購入する。
時同じく、天文系のSNSに入会し諸先輩方の御指導をいただく。

惑星撮影とは、細かいことは抜きにしてザックリ言えば
「超高倍率で大量に撮る」という事。
なぜ大量に撮るのかと言えば、星像がめまぐるしく変化し、
安定しないのでたくさん撮っていいコマだけ抜き出して使おう
という、いわばラッキーイメージング的な発想。

写真の基本とは、、
 「構図」
 「露出」
 「ピント」 でだいたい決まる。
とりあえず日の丸構図だし、露出はヒストグラム見ながら
合わせればいいのでクリア。
問題はピント。
とにかくピントが合わない。
合わないというか、合っているのか合っていないのかすら
解らない。
なんでも惑星シーズンの始まりあたりは、日本の上空に
ジェット気流が居座っていて大気が激しくかき乱されているそうな。
当然、ベテランの皆さんもボヤっとした写真をSNSにUPされ、
「気流状態が悪く、これが精一杯」とコメントされるので
そんなもんだと思っていた。
ところがシーズンが進むと状況が変わる。
「昨日はシーイングが良かったのでよく撮れた。」と
目を見張るような写真をUPされる。
自分は相も変わらずボケボケ状態。
ちなみに月も同じ状態。とにかくボケボケ写真しか撮れない。
揺れが少なくて、シーイングが良さそうな時でさえダメ。
「東北地方だから」とか「筒内気流」とかアドバイスをいただくが
まったく改善しない。
そもそもピントが合って見えることなど一瞬たりとも無い。

「おかしい。」

考えること1年。
細かくファクターをつぶしていく。

まず、気付いた事。
アイドリング時というかプレビュー画面と、いざキャプチャーONして
撮像中の映像が微妙に違う。プレビュー中の画像はリアルに像が波打って
空気の流れというか乱れ具合が綺麗に見える。対して撮像中の画像は
ノイズ感があるというかザラっとした印象。
使用していたキャプチャーソフト「FireCapcher」の情報を漁ってみる。
国内の情報があまり無く、外国(英語圏以外も)の方のHPばかりだったので
なかなか大変。専門用語が入ると翻訳ソフトもお手上げなので理解に
時間がかかりました。
で、ようやく解ったのが
「プレビュー中の映像はカメラが吐き出す映像をそのまま表示している。」
「その速度は画面に表示されているFPS通り50FPSとか80FPSとか」
「撮像中の映像はかなり間引いて20~30FPSくらいで表示している。」
という事。
キャプチャーを優先させるためにそういう仕様になっているらしい。
どこかに調整する箇所があるらしいけどキャプチャー速度が落ちるから
いじるな、との説明も。
「FPS」(フレーム パー セコンド)画面/秒という意味。
このFPSでいろいろググっていたらPCの方にたどり着いた。
なんでも一般的なPCは20~30FPS程度の表示ができるように作っている
らしい。PCでDVDを見る人はそれほど多くないだろうけど、写真を
表示したりグラフを作ったりと「静止画」を「キレイに」表示する
ほうが一般的らしい。(当時)

大型テレビが出始めのころを覚えているだろうか?
「プラズマ式」VS「液晶式」で市場が2つに割れていた。
メーカー曰く、「スポーツ観戦のように速い動きをみるならプラズマ」
みたいな宣伝だったと記憶してます。
実際、そのころの液晶は性能が悪く、反応が遅いし残像が多いしで
見ててイライラする代物でした。
まあ、時代とともに性能は良くなっているんだろうけど、上記の理由で
PCにそれほど高級な液晶パネルが搭載されているとも思えません。

調べてみたら大体のモニターのスペックには「応答速度」という項目が
あって、普通のモニターだとだいたい15msくらいらしい。
(当然、応答速度が速いモニターは高い)
なのでさらに安いノートPCの液晶の応答速度が速い訳もなく、さらに
遅いことも考えられます。

という事を踏まえて考えてみると、ピント合わせ時の映像は元60~80、
場合によっては100FPS以上のデーターが数フレームごとの加算平均状態
で表示されているのではないか?
そんなんじゃ対象が動いているかぎりピントが合う瞬間なんか見える
わけないじゃん(T_T)

これってPCの性能でどうにかなるの?
調べてみた、というかショップで聞いてみた。
すると、いとも簡単に「それならゲーミングPCを使ったら?」との事。
「ゲーミングPC ???」
なんでも3Dゲームというカテゴリが有って、超高速描画性能が必要な
モノらしい。
安物でも60FPSはクリア、高級品だと120FPSだそうだ。
この速度で1コマ1コマ描画できるから、そんなカメラ映像なら余裕、
みたいな説明。

と言う訳で買ってみた。
というかBTOで組んでみた。

Imgp0124

価格は約¥140000。(この時点では小容量SSDとHDの2基積)
前記の低性能PCのおよそ5倍の価格だけど、市販の高級ノートPC
の半分くらいかな?

使ってみて驚いた。
いままでの苦労はなんだったんだろう?
ハッキリ見えるので確実にジャスピン出来る。
マイクロフォーカサーも電動フォーカサーも全部外した。
ピントは合わせた。写りが悪いのはシーイングが悪いからだ、
と言い切れるほどラクチン。
しかもキーボードは光るし、SSDは3基も積めるし、
これぞ「月、惑星」撮影用のパーフェクトPC!

ちなみに欠点。
おそらく描画用のGPUがメチャクチャ電気を食うのですぐ
バッテリーがなくなる。
本体だけだと1~1.5時間くらい。モバイルバッテリー使っても
+1.5時間くらい。もっと使うにはさらにバッテリーが必要。


そんな訳でPCは用途に合わせて2台使いです。
処理用はデスクトップ機を使用。

尚、記事内容は私自身の経験と主観とかなりの偏見から
成り立っていますので参考程度にしておいて下さい。

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